商品撮影コース1

ライティング・スタジオワーク講習会
商品撮影コース1

※商品撮影コースは、商品撮影コース1と商品撮影コース2に分かれいていますが、両方を受講していただけることを前提にしてプログラムを構成しています。両方を受講すれは、商品撮影に必要な基本技術を習得することができます。

※本講座は毎回独立性の高いテーマを扱います。興味あるテーマの回を単独で受講することもできます。


講習・実習内容
第1回 安全講習・プロ用機材の取り扱い方法を解説。
プロ用機材を用いて、簡単に様々な商品を撮影できる万能撮影セットを組み撮影実習を行います。手軽なセットですが、格安撮影代行業者よりきれいな撮影ができますので、次の日からでも商品撮影ができるようになります。
同時に万能撮影セットの限界や問題点を解説、第2回より行う本格的な撮影との違いを明確にします。
第2回 光質・ハイライト位置のコントロール方法・立体感を演出するライトの使い方を解説。
本格的な商品撮影には、質感を表現する照明技術が欠かせません。光質をコンロールして、いかに質感を撮り分けるかを。また、自分が希望する位置に正確にハイライトを入れる方法と、滑らかな影のグラデーションによる立体表現を撮影実習で体得します。
ビューカメラ概論。
本格的な商品撮影には欠かせないビューカメラについて、そのハード構成とアオリ操作について解説。
第3回 切抜き写真についての解説。
キリヌキ写真とは商品の輪郭にそって鋏でチョキチョキと切り抜き白い台紙の上に貼付けたものと思って下さい。雑誌の広告・折り込みチラシ・カタログなどで良く見かけます。商品写真の基本中の基本なのですが、きちっと撮影できるカメラマンは意外と少ないのが現実です。抜き写真を見れば、撮影したカメラマンの力量が判ります。真白のサプリメントボトルや缶コーヒーを撮影し、商品の輪郭の出し方・ライトの映り込み処理を実習します。
第4回 透明なガラスや透明な液体の質感表現の方法を解説。
透明なガラスや液体は通常のライティングでは、その存在感や量感をうまく表現できません。ペットボトル入りの水や瓶入りウイスキーの切抜き写真を撮影し、透過光による液体・ガラスの質感表現を実習します。第3回に続き今回も切抜き写真の実習となりますが、切抜き写真の撮影テクニックがあらゆる商品撮影の基礎となる重要なものだとご理解下さい。
 第5回 金属の質感表現の方法を解説。
一口に金属といっても、種類や表面の加工の状態でその色や光沢感はまちまちです。中でもクロムメッキのような鏡面仕上げのものは、非常に厄介な被写体です。回りのいろいろなものが映りこみそのままでは非常に汚い写真になってしまいます。ディフューザーを用いて映り込みを整理するのですが、やり方を間違えれば鏡面仕上げのシャープな質感は失われマットな表面と誤解を与える写真になってしまいます。ここでは、金属の光沢感を的確に表現する方法を実習します。金属に限らず鏡面仕上げの商品にすぐ応用できます。

切抜き写真
白色の商品を切抜いて白い台紙の上に置いた状態です。白なのに背景に溶け込んでいる部分はなく、力強い表現になっています。

万能撮影セットでの撮影
いろいろな商品をお手軽にきれいに撮影できます。安直な分だけ、問題の多い撮影方法です。

金属の質感表現
中央のコインの自由の女神とエリザベス女王の像は金属でもマットな仕上げ、自由の女神の周りの台座は光沢のあるメッキ加工となっている。マットな部分と光沢のある部分ともにうまく描写している。

液体の質感表現
中身のウイスキーの存在感が、きれいなグラデーションで描写できています。同時にガラスのボトルにエッジのきいたハイライトを入れることでガラスのツヤ感の表現にも成功しています。