ライティング・スタジオワーク講習会
商品撮影コース2
※商品撮影コースは、商品撮影コース1と商品撮影コース2に分かれいていますが、両方を受講していただけることを前提にしてプログラムを構成しています。両方を受講すれは、商品撮影に必要な基本技術を習得することができます。
※本講座は毎回独立性の高いテーマを扱います。興味あるテーマの回を単独で受講することもできます。
回 | 講習・実習内容 |
第1回 | 布地の柔らかさの表現と素材感表現の方法を解説。 衣料品をはじめ布製の商品を撮影する機会は多々あります。柔らかさを表現することが基本となりますが、同時に、絹ならばその光沢を羊毛であればそのツヤ感を表現しなければなりません。柔らかさを表現する光だけでは、光沢やツヤ感は表現できません。今回は、光質の違う2つの光をミックスして使うライティングの手法を実習します。料理撮影やモデル撮影にも応用できる手法ですのでご期待ください。 |
第2回 | カタログ掲載用の家電製品写真の撮影に挑戦。 これまでの回では、ガラス・液体、金属、布地等単一素材の撮影法を取上げました。しかし実際には、単一素材の商品はむしろ少なくたいていの場合は、いろいろな素材が組み合わされて1つの商品・製品を構成しています。下の参考写真のオーディオスピーカーも、木材・プラスチック・金属・布などで作られています。それぞれの素材の質感をうまく引き出し、製品の魅力を最大限に引き出すライティングを実習で確認します。 |
第3回 | イメージ写真に挑戦。 広告の写真撮影では、春夏秋冬の季節、昼朝夕の時刻、部屋の内外などのシチュエーションの違いを表現する技量が求められます。しかし、実際にその場所・季節・時刻で撮影する場合はほとんど無く、夏に冬の商品を秋に春の商品を撮影しなければなりません。しかもスタジオで。大道具・小道具の助けを借りることはもちろんですが、どのような光で撮影空間を満たすかはカメラマンの腕次第です。夏の浜辺イメージには射るような眩い光が、暖炉のある室内のイメージには温かみのある包み込むような光が必要です。光質や光の色、照射範囲をコントロールし、目指すイメージに必要な光を作り出していきます。 |
第4回 | 商品写真の最難関「腕時計」の撮影に挑戦。 撮影が難しいとよく言われるのが、リングやネックレスなどのいわゆる光物。中でも腕時計は、難易度が高いと言わざるをえません。磨かれた金属のケース・文字盤・ベゼル・針、ガラスの風防、革のバンドと性格の異なる部品でできています。ケースやベゼル・針を金属らしく表現しようとすれば、ガラスの風防がテカッてしまい文字盤が読み辛くなり、ガラスのテカリを取り文字盤をすっきり見せようとすればケース等の金属部品が黒くなってしまいます。完全に「あちらを立てれば」状態に陥ってしまいます。解決のヒントは必要以上に大きなライトは使わないこと。今回の実習はまさに、「腕時計の撮影に挑戦」です。 |
第5回 | 料理写真に挑戦。 ある著名な料理写真家は、”食物は「生きもの」である。”とゆう言葉をのこしました。食物は温かい・冷たい、揚げ具合、ゆで具合、柔らかさ・硬さ、光沢性、透明性、粉末状・液状・か粒状・・・といった状態が多様であり、かつ時間と共に変化します。形や色、質感も際限がありません。我々プロにとっても非常に扱いにくい被写体のひとつなのです。料理撮影は、特別な機材と経験・ノウハウが必要な専門性の高い分野です。1度限りの講習では、その入り口さえも紹介するのは難しいと思います。シズル感を演出し、美味しさを感じさせるライトの使い方の基礎を解説。実習でこの分野の奥深さを実感して頂きます。料理写真専門のコースも、条件が整えればいずれ開催したいと考えています。 |
服地の柔らかさと素材感の表現
大きな面光源でなだらかなグラデーションを作りで服地の柔らかさを、同時に適当な割合でスペキュラーな光を混ぜ込むことで、羊毛の持つ淡いツヤ感を表現しています。
カタログ掲載用写真
木・プラスチック・金属・布など質感の異なる部品をバランスよく描写し、統一感のある1枚の写真に仕上げなければなりません。
イメージ写真
水槽に水をはり商品と小道具の貝殻を配置し、送風機で波を立てれば照明以外のセッティングは完了。真夏のギラギラした刺すような光を、スタジオのライトで再現できれば撮影は成功だ。
料理写真
食物は「生き物」。その状態は、刻々と変化します。鍋物などは10秒も経てば全く別の表情を見せます。ライトも常に微調整が必要で、すばやく判断し的確にアシスタントに指示しなければなりません。それだけ経験が要求されますし、料理撮影独特のノウハウもたくさんありカメラマンにとってはハードルの高い分野といえるでしょう。