撮影技術Point1 立体感のある写真か否か?
上の2点の写真をご覧下さい。同じ料理を照明を変えて撮影したものです。上が立体感の乏しい写真、下が立体感をつけた写真です。同じ料理でもこれだけ印象が違って見えます。料理写真に限らず被写体を立体的に表現する照明技術は、スタジオで仕事をする写真家には必須の技術です。適切に照明され立体感がうまく表現された写真は、それだけで感動を呼ぶものです。また写真の印刷再現性を高めるためにも、被写体を連続的な陰影のグラデーションでできる限り立体的に表現してやらねばなりません。単に陰影をつけるのではなく、その陰影が連続的で滑らかなことが重要です。
少し話しがかわりますが、上の2点の写真で、個数の判別のし易い写真はどちらでしょうか?右の写真の方が個数が分かりやすいと思います。左の写真では、コロッケとコロッケの境目が明確でなく、変な形の1つの大きなコロッケと間違われる可能性があります。通信販売では、このような誤解をまねく写真はできれば使いたくありません。これも照明を使った立体表現がうまくなされて無いのが原因です。